お酒の香りと味/その17・ラフロイグ10年(40%と43%)

 前回の「その16・ベンリアック16年」はいかがでしたか?
 またもやスコットランド産のシングルモルトウイスキーです。「ラフロイグ10年」です。
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 2本並んでいます。両方とも同じ「ラフロイグ10年」です。でも、微妙に違います。左側がアルコール40%で容量が700ml、いわゆる並行輸入品です。右側がアルコール43%で容量が750ml、いわゆる正規輸入品です。
 この部分の違いにこだわってしまうと、肝心の香りと味の比較をする際に、心的な影響があるかもしれませんので…早々に色・香り・味などの特徴に移ります。参考になれば、幸いです。

<色>
 どちらも黄金色、と言えば良いだろうか。ピルスナータイプのビールの黄色を強くさせたような感じ。
 少なくとも、グラスに注いだウイスキーでは両者の見分けがつかない。瓶の中では、43%の方が40%よりも微かに濃く見える。

<香り>
 どちらも黒い土を想像させる。言うまでもないが、ピートが焚き込まれた、正露丸に近い香りもする。乳製品や皮革製品のような香りもしてくる。
 香りの要素の違いは、あまりないのでは?と思われる。ただし、交互に鼻を近付けて比べてみると、43%の方が明らかにアルコール感が強く、鼻腔にツンとした刺激がある。40%では、そこまでの刺激はない。

<味>
 違いがはっきりしている。
 40%は、口に含むとまず甘味を感じる。そこに苦味と渋味が加わり、口内に広がる。木材の燃えさしや正露丸のようなスモーキーな風味が、ジワジワと湧き出してくるような印象。
 43%では、ピリッとした刺激を、舌と口内の粘膜でまず感じる。甘味は、40%のように先制してこない。スモーキーな風味が、強く先行する。徐々にキャラメルのような甘味が出てくる。
 40%→43%と試した後に、40%に戻ってみる。バニラに近い甘い芳香がある。43%に比べて、明らかにマイルドにまとまった印象だ。
 次にもう一度43%を試す。やはりピリッとした刺激で、スモーキーな風味が強い。ラフロイグらしさ、を求めるならばこちらかも。

<余韻>
 40%は、余韻があまり長くない。バニラに近い甘い香りが残る。
 43%は、ピートを焚き込んだウイスキーらしさがしっかり出る。正露丸のような香りが、油脂のように舌に長く残る。

<簡単な実験>
 43%に加水したら40%に近付くだろうか?
 43%に水を数滴入れ、良く混ぜる(恐らくアルコールは40%よりも低くなっている)。40%の原液と比べる。
 43%は水が加わり薄まっていながらも、ピリッとした刺激が残っている。40%の原液をその後に口に含んでも、そこまでの刺激はない。

<所感>
 40%を入手した際に、もしかしたら43%と香りや味が違うのだろうか?と思って口にしてみた。今までに飲んだことのあるラフロイグ10年と、全く違う。甘味が強くてスムースに口に入ってくる。驚いた。ラフロイグ10年=ピートの香りがドンと押してくる辛口、と曖昧ながらも自分の記憶にあったからだ。
 そこで、記憶を確認すべく、43%を仕入れて改めて飲んでみた。43%は、やはり今までに飲んだことのあるラフロイグ10年だった。
 両者は、3%のアルコールの差だけではない。全く違う品だ。
 とは言え、どちらが良い・どちらが悪い、と判定できることでは、決してないと思う。個人的には、“マイルドが魅力の40%”と“ピートと刺激を楽しむ43%”、と単純化してみたい。

<最後に>
 それにしても、両方の香りや味を確かめ、水を加えてまた飲んで…で酔いが回りました。上掲の画像は、グラスが空になった情景を採用しました。何となく達成感があったことを、お伝えしたかったからです。
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by connection1970 | 2016-06-14 19:02 | お酒に関する話題 | Comments(0)
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