カテゴリ:お酒に関する話題( 57 )

【新入荷】ニッカカフェモルト

 こんにちは。
 前回の【新入荷】の記事、ブナハーブン12年、いかがでしたか?
 新しく入れたウイスキーを紹介させてください。ニッカカフェモルト。日本産です。
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 “カフェ”とありますが、コーヒーとは関係ありません。ラベルを見ると「COFFEY」と書いてありますね。これは、アイルランド人の発明家;イーニアス・コフィー Aeneas Coffey のことです。
 イーニアス・コフィーは、1830年に性能の良い連続式蒸溜機を発明して、特許を得ました。その名を冠した機械はスコットランドやイングランドに普及し、さらには日本にも入ってきました。
 この「ニッカカフェモルト」の生産に使われているニッカウヰスキー仙台工場のカフェ式蒸溜機については、『ウイスキー・マガジン』の次の2記事が詳しくて面白いです(と、最も大事なところの説明をポイと外部の記事にお任せしてしまいます…)。
 えーと。そろそろ本題に移りましょうか。

<色>
 やや濃いめの黄金色。黒っぽさがある。
 グラスを傾けると内側にウイスキーが粘り付いている様子がわかる。アルコールがやや高め(45%)だからか。

<香り>
 ツンとする溶剤的な香り。刺激の強い味を予想させる。ドライアプリコットのような、ほのかな甘い香りが徐々に出てくる。

<味>
 口に含むと、意外にもまろやかさが先行する。アルコールのアタックは弱め。
 ピリッとした刺激はあるが、バニラを思わせる甘い風味がある。ミントを思わせるハーブの清涼感も出てくる。

<余韻>
 きわめて短い。香りも味もあまり残存しない。しかし最後に、栗の渋い部分のような風味がうっすらと湧いてくる。

<所感>
 モルト(大麦麦芽)100%原料なのに連続式蒸溜機で作られる、世界的にもかなり珍しいウイスキー。
 同じ蒸溜機で作られている、ニッカカフェグレーンも今後仕入れてみたい。

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by connection1970 | 2017-06-10 17:48 | お酒に関する話題 | Comments(0)

【新入荷】ブナハーブン12年

 こんにちは。
 前回の【新入荷】の記事、アルバータ ダークバッチ、いかがでしたか?なんてシレッと書いておりますが、前回は昨年の06月だったのですねぇ。ご無沙汰してしまいました…
 新しく入れたウイスキーを紹介させてください。ブナハーブン12年。スコットランド産です。
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 このところ、Googleマップで製造元の場所や環境を見るのがとても面白いです。ブナハーブンの蒸溜所は、アイラ島の北端に近い場所にあるようです。蒸溜所近くには、他に建物らしい建物がなく、かなり辺鄙な印象を受けます。航空写真を拡大して見てみると…あれれ、海岸に何か突き出していますよ。公式HPによれば、1881年の創業と同時に築かれた桟橋=The Pierとのことで、かつては製品や原料を積んだり降ろしたりしていたそうです。現在では生産に絡むことはないものの、あなたのお好きなブナハーブンをここで味わってください、なんて書いてあります(恐らくそんな意味かと:あまり自信なし)。わー、いいなぁ、こういうの!海なしの群馬県出身者としては、憧れますねぇ~。
 えーと…そろそろ本題に移りましょうか。

<色>
 やや濃いめの褐色。赤みは少なめで黄色と黒が勝っている。

<香り>
 アイラのウイスキーに特徴的なスモーキーさ=ピート香は全くない。ウイスキーと言うよりもラムではないか?と思わせるものがある。カラメルに近い香りが徐々に出てくる。

<味>
 これがアイラのウイスキーか?と拍子抜けするほど、スムースな口当たり。ただし、アルコールの刺激はピリリと口内に広がる。キリッと精錬された味で、コニャックがこんな味だったのではなかったか、と考えさせられる。渋味と一緒にカラメルやオレンジに近い風味がうっすらと出てくる。

<余韻>
 メイプルシロップを思わせる余韻が長めに残る。

<所感>
 ウイスキーってこんなんだったっけ?と味覚の記憶が混乱してしまった。その後コニャックとラムと比べてみて、やはりウイスキーだな、と再確認できたが、単体だとわかりづらいものがあると思う。

 ブナハーブンの輸入・発売元のアサヒビールによる特集記事です。弊店発信の粗雑な情報は、これでしっかりと払拭してくださいね…

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by connection1970 | 2017-04-10 21:49 | お酒に関する話題 | Comments(0)

A year of the rooster

 今年(=2017年・平成29年)は酉年(year of the rooster)ですね。
 年明けから入れよう入れようとずっと思っていたサントリーローヤルを、やっと買いました。
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 この独特な造形のボトル、“酉”(とり)の文字をかたどっています。
 栓の部分にも注目してください。最上部が緩やかな弧を描いています。そのモチーフは、サントリーの山崎蒸溜所のすぐ近くにある椎尾神社の鳥居だそうです。Googleマップのストリートビューでも、出てきますよ。自分の携帯のスクリーンショットにて失礼しますー。
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 ローヤルは、サントリーの創業者・鳥井信治郎の遺作ウイスキーとも言われているようです。ラベルにも「THE FOUNDER'S IDEAL(創業者の理想)」と表記されています。
 公式ページに「ローヤルが誕生したのは1960年のこと。サントリーの創業60周年を記念したボトルです。」とあります。おぉ~。では“酉”“鳥居”“鳥井”ときて、1960年・昭和35年も酉年!と言いたいところですが、子年でした。また、サントリーの創業年は1899年・明治32年で、亥年でした。ははは…

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by connection1970 | 2017-04-07 13:51 | お酒に関する話題 | Comments(0)

カクテルを作ろう/その11・ホワイトラムのグレープフルーツサワー

 こんにちは。
 前回の「その10・クレーム・ド・カシスの水割り」はいかがでしたか?参考になれば、幸いです。
 半年ぶりの更新となってしまいましたねぇ…さて、今回は現在(04月初頭)が旬の果物=グレープフルーツを使います。
 画像のグラス。フチのあたりをよ~く見るとわかるかと思いますが、一口飲んだ後です。だって、皆様にお薦めできるかどうか、確かめなくてはいけないですからねッ!
 そんな言い訳はともかく、今回のカクテルです。以前このシリーズで、その5・ラムとグレープフルーツのしょうが風味カクテルを作成しました。それよりもさらにお手軽なカクテルです。おうちでも、ぜひ。
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◎その11・ホワイトラムのグレープフルーツサワー

<材料と分量> 
①氷 10オンス(約300ml)グラス1杯分
②ホワイトラム(バカルディスペリオール) 30ml
③グレープフルーツ 1/2個
④ソーダ 適量

<手順>
1.グレープフルーツを半分に切り、果汁を搾る(スクイーザーなどを使うと便利)。皮は下記の4.で使うので残しておく。
2.氷を入れたグラスにホワイトラムとグレープフルーツの果汁を注ぎ、マドラーなどで良く混ぜる。
3.ソーダを静かに注ぎグラスを満たす。
4.グレープフルーツの表皮を細かく削ったもの(材料が細かくなるスライサーなどを使うと便利;画像参照)を少々振りかける。
5.マドラーで全体をごく軽く混ぜる。

【色と香りと味】
・白濁している。ソーダを入れているものの泡はあまりない。液面にグレープフルーツの明るく黄色い表皮が浮いている。
・鼻を近付けると、グレープフルーツの香り。表皮を削り入れたことで、果汁だけでは得られない強めの香りがプラスされていると思う。
・口に含むと、グレープフルーツの酸味・甘味・苦味。飲み込むとホワイトラムのほのかな香味が口腔に残る。
・微炭酸で、すんなりと飲める。
・ベースのホワイトラムがアルコール40%。4倍希釈くらいなので、完成時にはアルコール10%程度だろうか。氷が溶けてくれば、もちろんもっと軽くなる。

【所感メモ】
・お菓子のお仕事をしているお客様から“ゼスト”(柑橘類の表皮を削った材料)のことを聞き、ヒントとなった。

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by connection1970 | 2017-04-01 15:59 | お酒に関する話題 | Comments(0)

小泉武夫『発酵 ミクロの巨人たちの神秘』

 一冊の本を紹介させてください。
 小泉武夫『発酵 ミクロの巨人たちの神秘』中公新書 1989年(平成元年)
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 著者の小泉武夫、ご存知の方も多いかと思います。こんなサイト(「発酵食品情報サイト 丸ごと小泉武夫食マガジン」)もありますね。発酵食品のポータルサイトです。とても面白いです。

 さて、この本を読んで思ったことが、一つあります。
 お酒類に日々接していると、とても大事な事実をポッカリと忘れてしまっているようです。それは、“発酵を経ていないお酒はない”ということです。オークションで数千万円の値段が飛び出すようなロマネ・コンティであれ、ホッピーのキンミヤ焼酎であれ、“発酵”があるからこそ、お酒なのです。
 自分も含め、サービス業に携わる人は、お客様へ提供する品の良し悪しに関しては、かなり神経を尖らせています。良し悪しを判断するセンスや手腕が、そのままサービス業として評価されるポイントにもなってきますから、当然ではあります。
 しかしそれはすなわち、目の前の品に、それも表面的なことにばかり神経を奪われ、“そもそもお酒とは何ぞや”についてスキップしてしまっている、ということかもしれません。

 ところで、ひと口に“発酵”と言っても、実にさまざまな領域があるようです。お酒やパンや乳製品、味噌・醤油・酢、納豆に漬物…お馴染みの食品はもちろん、グリセリンやアセトンといった爆薬の原材料製造、さらには産業廃棄物や廃水の処理…
 著者は、そのあたりを次の文言で端的にまとめています。
 「要するに、微生物の持っている機能を広く物質生産に応用して、人間の有益なものに利用することを今日では広く発酵と呼ぶことにしている。」(p.49)

 お酒類を扱うということを言い換えると、微生物の力と人間の知恵との協働とも言える“発酵”の賜物を扱う、ということになると思います。
 一杯のお酒にも、目に見えない神秘と先人の努力とが重なっている。そう考えると、毎日の仕事にも張り合いが出てきそうです。

 この本は、弊店の本棚に置いておきます。ぜひ読んでください。

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by connection1970 | 2017-03-19 13:43 | お酒に関する話題 | Comments(0)

川又一英『ヒゲのウヰスキー誕生す』

 一冊の本を紹介させてください。
 川又一英『ヒゲのウヰスキー誕生す』新潮文庫 2014年(平成26年)
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 NHKの連続テレビ小説『マッサン』。2014~2015年にかけて半年間、放送されました。記憶に残っている方も、少なくないでしょう。
 ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝とその妻リタとの実話をモデルとして、大正~昭和の日本のウイスキーづくりをわかりやすく描いている、とても良いドラマでした。数回だけは見逃してしまいましたが、最初から最後まで楽しく見続けることができました。
 『マッサン』の影響は、大きかったと思います。放送がスタートして間もない頃でした。20代後半あたりと思われる女性がお2人でご来店で、「山崎10年と余市12年(両方とも販売終了品;当時弊店には少しだけ残っていた)、どちらもストレートでお願いします」とご注文でした。うわぁ~、女の子でもこのウイスキーか、しかもストレート!声には出さなかったものの、ずいぶん驚かされました。

 画像で掲出している『ヒゲのウヰスキー誕生す』は、『マッサン』放送スタートのタイミングを見据えてのことだったのでしょう、2014年07月発行となっています。ただし、解説の後に「この作品は昭和五十七年十一月新潮社より刊行された。」と記されています。当初の、つまり昭和57年(=1982年)の単行本も、竹鶴政孝が1979年08月に没していることから考えてみれば、タイミング的に適切だったのかもしれません。

 NHKの『マッサン』公式サイトによれば、「原作・脚本 羽原大介」となっていて、『ヒゲのウヰスキー誕生す』に関しては特に言及がありません。しかし、読み終えた自分としては、『マッサン』のドラマ構成にかなりの影響を及ぼしているな、と感じました。また、何かしら公式サイトで紹介しておくのが親切ではないか?とも思いました。

 少し話が戻ります。この本の初版は1982年です。35年前です。2017年の現在とでは、ウイスキー事情が若干異なっていることをあらかじめ認識しておかないと、読んでいてやや違和感が出てくるかもしれません。
 現在では、より選ばれた素材を、より手作りに近い方法で、より小規模に生産をしているウイスキーが、尊ばれる傾向にあると思います。象徴的なのが、スコットランドや日本のシングルモルトです。蒸溜所に近い産地の大麦を手作業で加工、厳選したオーク樽で○○年熟成、ボトリングは限定数千本、この類の商品に注目が集まって、瞬殺で売り切れたりもします。
 一方、1982年の時点ではどうだったでしょうか。自分はまだ12歳でしたから、世のウイスキー事情は知るはずもなかったのですが…少なくとも現在ほどシングルモルトが流通していなかったのは、確かなようです(※1)。当のニッカウヰスキーも、自社初のシングルモルト「北海道」をリリースしたのは1984年になってからでした(※2)。この時代は、ニュートラルな性質のグレーンウイスキーと個性的なモルトウイスキーとをいくつか混ぜ合わせることによって味と香りの特徴を出す、ブレンデッドウイスキーがほぼ独占的に主流だったようです。
 『ヒゲのウヰスキー誕生す』でも、ブレンデッドウイスキーの完成を最終的な到達点としています。書中から引用します。

 (前略)ニッカウヰスキーでは単式蒸溜器でモルト・ウイスキーを造り、カフェ式蒸溜機によるグレイン・ウイスキーとブレンドできるまでになった。そして来年には仙台にもう一つ原酒工場ができる。(中略)仙台の工場が蒸溜を始めたあかつきには、余市の原酒と仙台の原酒とを混合し、西宮工場のグレイン・ウイスキーとブレンドしてブレンディド・ウイスキーの名にふさわしい製品が育っていくだろう。
 (pp.314-315)

 やや専門的な用語が含まれていますが、ごく簡単に言ってしまえば、現在もてはやされているウイスキーとはちょっと違う、規模の大きい工場で生産した完成品を竹鶴政孝が目指していた、ということになると思います。

 とは言え、この35年間に状況の変化があるにしても、日本のウイスキーづくりに大きな足跡を残した偉人を知るための好著であることは、間違いありません。
 弊店の本棚に置いておきます。ぜひ読んでください。

【追記】
 当書のエピローグで興味深い事柄が書かれている。著者は竹鶴リタの出身地=スコットランドのカーカンテロフ(Kirkintilloch,カーキンティロックとも)の町立図書館で調査をした。その際に司書から、この町が1968年まで禁酒区だったことを聞き取っている。
 スコットランドと言えばウイスキーの本場であり、当地の人々も誇りに思い伝統的に好んで飲んでいるのでは?と勝手に思い込んでしまっていたが、必ずしもそうでないばかりか、近年まで禁酒運動(temperance movement)の影響が強かった土地と知り、驚いている。

(※1)土屋守『ウイスキー通』新潮選書 2007年 p.23
(※2)『ニッカウヰスキーと私~竹鶴威の回想録~』「第61話 シングルモルト北海道

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by connection1970 | 2017-02-02 17:28 | お酒に関する話題 | Comments(0)

村上春樹『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』

 一冊の本を紹介させてください。
 村上春樹『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』新潮文庫 2002年(平成14年)。
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 著者の村上春樹に関して、改めて云々するまでもありませんね。
 いえいえ。半可通を気取るばかりか、この人の本をほとんど読んだことがありません。雑誌『芸術新潮』に連載していたエッセイをまとめた『ポートレイト・イン・ジャズ』と、トルーマン・カポーティの短編小説『あるクリスマス』の翻訳版との、2つだけです。
 そんな、全くと言っていいほどの知らない人の割には、勝手に親近感を抱いています。村上春樹は、JR中央線・国分寺駅の近くで「ピーター・キャット」という飲食店を営んでいたそうです。しかも、ビルの地下にあったそうです。
 ええーッと。中央線沿線にある地下の飲食店。ずいぶんと根拠の薄い親近感なのですが…

 さて、表題の本です。
 非常にのんびりとした旅行記だと思います。有名な観光地を歴訪するのでもなく、荷物の詰まったリュックサックを背負って自分探しをするのでもありません。給料も出たことだし、今度の週末はヒマだからちょっと遠くへ行こう。レンタカーで宇都宮へ行って、餃子でも食べるか。それとも新幹線で金沢まで行って、魚介類で一杯やろうか。そんな感覚で出かけたような雰囲気です。
 目的地は、スコットランドとアイルランドです。どちらも、ウイスキーの生産地として世界的に名高い所です。とは言え、この本で取り上げられているのは、かなりのピンスポットです。スコットランドでは、アイラ島。「ボウモア(※)」や「ラフロイグ」などの個性的なシングルモルトウイスキーが生まれる土地ですが、淡路島くらいの面積しかない島です。アイルランドに至っては、人口5,000ほどのロスクレアという小さな町、しかもその町にあるごく普通のパブです。
 せっかく地球の反対側まで行って、これかい?と物足りない気分になるかもしれません。壮麗な描写が連なるわけでもないですし、歴史の重みを感じさせる記述も、少ないです。旅行ガイドブックに欠かせない“見どころチェック”もないですし、みやげ話に期待しがちな小さな冒険譚も、ありません。ウイスキーの生産地に行って、うまいウイスキーを飲んできたよ。ただそれだけの報告、と言っても良いでしょう。
 しかしながら、うまいウイスキーを飲むためには有効な一冊の参考書だ、と断言できます。

 弊店の本棚に置いておきます。ぜひ読んでください。もしあなたの興味がウィスキーに向かっているなら。

(※)書中に“ボウモア蒸溜所のマネージャーであるジム”という人が出てくる。数年前、ある商社の催したウイスキーのセミナーでこの人が登場した。ボウモア蒸溜所ではなく、ブルイックラディ蒸溜所のマネージャーだった。セミナー会場でやんやの喝采で迎えられていて、なぜこんなにも人気があるのだろう?と不思議に思った記憶がある。あぁなるほど、そういうことだったか、と合点がいった次第。

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by connection1970 | 2017-01-27 15:39 | お酒に関する話題 | Comments(0)

お酒の香りと味/その21・ジ・アラン・モルト・カスクストレングス12年

 前回の「その20・ジ・アードモア・レガシー」はいかがでしたか?
 今回もスコットランド産のシングルモルトウイスキーです。「ジ・アラン・モルト・カスクストレングス12年」です。
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 例によって、蒸溜所をGoogleマップで探してみました。スコットランドの南西部、クライド湾にアラン島があります。面積は約427k㎡。種子島が約444k㎡らしいですから、それなりに大きい島と思われます。
 アラン蒸溜所は、ロックランザ(ロッホランザ、か?) Lochranzaという港湾村落にあるようです。航空写真で見る限りですが、小ぶりな部類に入る蒸溜所と推測されます。島の小さな蒸溜所で作られるウイスキー…うーん、それだけで物語性が十分にありそうです。
 あれれ?ロックランザについて調べているうちに、変なものを見付けましたよ。「ウェイヴァリー Waverley」という船。これが何と外輪式蒸気船!ロックランザへ入港することもあるようです。うわ~ッ、乗船してみたい。
 えーと…今回も「お酒の香りと味」のシリーズなので、そろそろ本題に移りましょうか。

<色>
 淡い黄色。うっすらと白い濁り。
 ウイスキーが入ったグラスを傾けると、内側に液体がネットリと付着しているのがわかる。アルコール分が多い証左だろう。

<香り>
 鼻を近付けると、いかにもアルコールの強い感じ。しかしながら、ピリピリとした刺激ではない。白ワインの香りやレモンの香りがある。

<味>
 ラベルにはアルコール52.9%と誇らしげに表記してある。数値は強烈だが、実際に口に入れてみると、意外にアタックは小さい。樽熟成ゆえの、まろやかさだろうか。落ち着いた木材の芳香がまず広がり、次にピリリとしたアルコールの力強い刺激が続く。シャープな味だが、甘さがある。レモンの蜂蜜漬けを思い出させる風味。パンの生地を発酵させているような香りも出てくる。甘味は口の中に残り、白ワインの香りが鼻腔へ抜ける。

<余韻>
 香りよりも、味としての甘みが口内に残る。アルコールの力強さが裏返ったかのよう。オレンジのマーマレードを思わせる。

<所感>
 20分ほどかけて約30mlの量を飲んでみた。最後のあたりは甘みが増加していた気がする。
 強いアルコール分がいくらか揮発したことで刺激が減って、甘みの成分は残存していた、ということだろうか。
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by connection1970 | 2016-11-28 16:07 | お酒に関する話題 | Comments(0)

お酒の香りと味/その20・ジ・アードモア・レガシー

 前回の「その19・オールドプルトニー12年」はいかがでしたか?
 今回もスコットランド産のシングルモルトウイスキーです。「ジ・アードモア・レガシー」です。
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 このところ、ウイスキーの蒸溜所をGoogleマップで探すのが好きです。今回も調べてみました。“ardmore”で検索してみると…おー!バルブレアやグレンモーレンジの蒸溜所も近辺に出てきました。やはりウイスキーの本場、スコットランドですねぇ。んんん?でも、肝心のアードモア蒸溜所が見当たりません。おかしい。オフィシャルHPを再度良く見てみると、「ケネスモント Kennethmont」という地名が出てきます。そこで改めて“Kennethmont”で検索してみました。はい、しっかり見付かりました。かなり大きな敷地の工場ですね。
 それにしても、このウイスキーがなぜ「ジ・アードモア」なのか?わかりません。もう少し調べてみて、かろうじてわかったことは、“ardmore”という地名がスコットランドだけでなく英語圏の国々に散在している、ということです。
 えーと…今回も「お酒の香りと味」のシリーズなので、そろそろ本題に移りましょうか。

<色>
 明るいオレンジ色。黄色が強い。

<香り>
 ラベルに「軽いピート lightly peated」との表記あり。そのためスモーキーな香りを想定するが、実際には鼻を近付けてもあまり感じられない。もちろん、正露丸のような強烈な香りもない。むしろ、フレッシュな植物を思わせる。オレンジ。ミントの葉。

<味>
 口に含むと、意外にスモーキーな芳香が広がる。アルコールのアタックは小さめ。ピートの効いたウイスキーらしく、やや苦味がある。オリーブオイルに似ているような気がする。強くはないが、甘みもある。黒砂糖を想像させる、濃色の甘さ。
 全般的に軽めな味わいで、サラリと飲める。

<余韻>
 口に残る味は少ない。しかしながら、ピート香はしばらく口腔の奥に残っている。

<所感>
 アルコール40%で、ライト。濃厚でリッチな味わいではない。それゆえ、ピートの香りや味になかなか親しめない人でも、接しやすいだろう。
 スコッチウイスキーにおけるピートとは、東南アジア料理におけるパクチーに近いのでは?と思うことがある。独特な香りを嫌う人が多い反面、それに魅了された人には至福…
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by connection1970 | 2016-11-23 21:25 | お酒に関する話題 | Comments(0)

お酒の香りと味/その19・オールドプルトニー12年

 前回の「その18・ザ・グレンロセス ヴィンテージ1998」はいかがでしたか?
 今回もスコットランド産のシングルモルトウイスキーです。「オールドプルトニー12年」です。
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 先月、当ブログに「ピトロクリ(ピトロッホリー)」という記事を作成しました。スコットランドのほぼ真ん中にある町と、そこで生産されているウイスキー2銘柄について書きました。
 この「オールドプルトニー」の蒸溜所は、同じスコットランドでもかなり北にあるようです。ウィックという、小さな港町なんですね。いわゆる“盲腸線”の終着駅もあって、実に興味をそそられます。
 えーと…今回は「お酒の香りと味」のシリーズなので、そろそろ本題に移りましょうか。

<色>
 明るい褐色。もしくは、赤みと黒みがやや強いオレンジ色、と言えば良いか。

<香り>
 アルコール感は強くない。枯葉、土、海藻を想像させる、やや重い印象。リンゴの皮やレーズンなど、落ち着きのあるフルーツ系の香りも。

<味>
 口に含むと、ロースト感のある甘さ。すんなりと口内に広がり、アーモンド入りのキャラメルを思わせる。アルコール40%ということもあり、重々しさはない。甘さは早めに消えて渋さへと変わっていく。

<余韻>
 短めかと思う。紅茶に近い渋味が残る。 

<所感>
 ピリリとした刺激がなく、すんなりと広がるのは、アルコール40%だからだろうか。
 一方で、香りの要素は豊かだ。飲み終えた後のグラスを嗅ぐと、感動的ですらある。バニラのような、スパイスを思わせる芳香がしっかりと貼り付いている。
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by connection1970 | 2016-10-26 21:16 | お酒に関する話題 | Comments(0)