今日の一曲111013水曜日。
“秋の夜長”とはちょうど今頃の時季を言うのだろう。昼間は薄着でも大丈夫だが日が落ちると肌寒くなる。バーに立ち寄りウィスキーをストレートで飲んでやる。2杯目に取り掛かって酔いが回り始め時計に目をやると19:00だったりする。夜はまだまだ。こんな状況から発した慣用句が”秋の夜長”でなないか。
ところでジョン・コルトレーンのサックス演奏は“シーツ・オブ・サウンド”と評された。音が敷き詰められているからだ。実際にコルトレーンの遺した録音の多くはギッシリと音が並んでいてとてもパワフルである。それはあまりに温度が高くて秋の夜には釣り合わないのではないか。もし釣り合うとすれば次のようなタイミングだ。夏の昼下がりに寒いくらいクーラーが効いたジャズ喫茶でアイスコーヒーを飲む時。他に適切なところは考えられない。
しかしコルトレーンは秋の夜にぴったりな演奏もしっかりとしている。『ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン』に収められている「オータム・セレナーデ」だ。