こんばんは。
前回の
その2・オールドパー12年はいかがでしたか?ご参考になれば幸いです。
その3です。今回もウィスキーでいこうかと思います。
バーボンウィスキー「メーカーズマーク」。
赤い封蝋が棚の中で目立つウィスキーです。
私がお酒に興味を持ち出した頃(=20年ほど前)は、バーボンウィスキーが流行していました。
当時、小遣いの少ない身ゆえ、ちょっと遠慮してしまっていたのが、この「メーカーズマーク」でした。
現在ではずいぶんポピュラーになったこともあってか、市場の実勢価格はそれほど高くないようです。また、バーで気楽にオーダーができるようにもなりました。
今回も次の書籍を参考にしながら味見をしました。
「ワイナート」編集部・編/土屋守・監修『
ウイスキー基本ブック』美術出版社 2012年
◎その3・「メーカーズマーク」
<色>
・濃いめの色。赤みが強い。
<香り>
・『ウイスキー基本ブック』;「やさしく語りかけてくる印象」「新樽、ドライアプリコット、シナモン、バニラ、ハチミツ、バタークッキー、溶剤、花のポプリ」
・実際に感じられる香り;あまり好ましくない表現だろうか…溶剤の印象がかなり強い。熟成の進んだバーボンウィスキーには良くある(例:ワイルドターキー12年)のでは。ゴムの匂いにも近い。やさしい、とは言いがたい。ドライアプリコットの香りはある。シナモンはわからない。バニラの香りは時間の経過とともに薄く出てくる。ハチミツ、バタークッキーは感じられない。花のポプリのような要素も感じられない。
<味>
・『ウイスキー基本ブック』;「樽とやわらかい果実様の甘み」「樽の渋みと酸味がしっかりと広がる」「余韻は中程度、樽由来の渋みが心地よく残る」「やさしくマイルドなバーボンでバランスのとれた香りや味わいを楽しめる」
・実際に感じられる味;口に含むとアルコールの強さ(45%)が刺激的である。やわらかさや甘みはそれに隠されているのかもしれない。穀物の味はそれほど感じられない。しばらくするとうっすらと甘みが感じられる。ただし味としての甘みではない。香りだけが甘いと言うのだろうか。甘みの続きで渋みが現れて最後まで残る。最初のアルコールの刺激は強いが、味のバランスは確かにある。
<所感メモ>
・『ウイスキー基本ブック』に用いられる“やさしさ”については賛同しかねる。
・口に含む前の段階で感じられる揮発性の匂いやアルコールの強さは、ウィスキーに馴染みのない方には敬遠されるかも。
・とはいえ、バランスを欠くような“荒々しい”感触はない。何かの香りや味が突出していることはない。
・やはり“マイルド”である。