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コネクシオンで時々流れる音について・その3

・2000~2005年頃
 セルジュ・ゲンズブールの初期音楽作品をCDで断続的に買った。1枚目と3枚目と4枚目の都合3枚。

・2009年06月
 4枚目のCDに「Baudelaire」という曲が入っている。ブラジル風のアレンジでなかなか洒落ていて好きだ。CD付属のライナーには、「C.Baudelaire/S.Gainsbourg」と表記がある。ボードレールの詩が使われているようだが何なのだろう?と思い堀口大學訳の新潮文庫版『ボードレール詩集』をパラパラとめくってみる。それらしきものが見付かる。「踊る蛇」。

・2011年09月
 山形県鶴岡市の知人を訪問。3日間の滞在。
 1日目に国宝:羽黒山五重塔を見物した。傍らに西條八十の詩碑があって嬉しくなった。
 2日目に市内の書店で『日本詩人全集 堀口大學・西條八十・大手拓次』を古書で購入した。堀口と西條との名前が並んであって面白く感じたからである。大手拓次は知らなかった。書中の解説を読むと自分と同じ群馬県出身である。親しみを感じるがその詩作はかなり幻想的でちょっと近寄りがたいものがあった。

・2013年07月
 兄と一緒に大手拓次の碑を探した。詩碑と墓碑。

・2014年
 岩波文庫版の『大手拓次詩集』を神保町の古書店で購入。パラパラと中を見るがやはり幻想的な詩が多数連なっている。少し目を通しただけで放置した。

・2016年01月
 岩波文庫版『大手拓次詩集』を久々に手に取った。ボンヤリとページをめくっていると巻末あたりに訳詩がまとまっていることに気付く。その中に「踊る蛇」があった。ゲンズブールの「Baudelaire」を改めて聴く。ボードレールによる原文も読む。堀口訳も再読する。それぞれを大手訳と照らし合わせる。描かれているのは男女の肉体の悦楽だ。それ以外のことは書かれていない。肉体が言葉となり紙の上に印刷されたとも言えるだろう。

・2016年02月
 大手拓次の詩作には“蛇”が多数登場する。もしかすると大手の“蛇”は肉体の象徴なのではないか?と考えた。幻想的な詩の中に何かの姿が見えてくるような気がした。

・2016年03月
 自分の誕生日がある。その日はセルジュ・ゲンズブールが没した日らしい。
 大手拓次は46歳で没したらしい。今度の誕生日で自分は46歳を迎える。 
by connection1970 | 2016-02-28 22:10 | 音楽に関する話題 | Comments(0)
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