こんにちは・こんばんは。コネクシオン(高円寺)です。 このシリーズの「ウイスキーに合うつまみは何だろう(実験)/その4」をいつUPしていたかと言うと…今年の01/09(木)でした。飲食店ですし、この種の記事をもっと書かなくては、と思っているものの、なかなか。 さて今回は、「ウイスキーに合うつまみは何だろう(実験)/その2」に近いかもしれません。◎つまみ:冷奴(木綿豆腐・鰹節・ネギ・しょう油)
◎ウイスキー:ボウモア12年
『晩年の高村光太郎』という本があります。著者は奥平英雄という学者で、岩手県の山奥で独居自炊していた高村光太郎を訪ねた回想を書中に残しています。光太郎が素麺を食べさせてくれて、その際に鰹節からダシを取るために小刀を見事に使っており、削りあがったところが実に美しい形をしていた…と書かれています。
自分はこれを読んですっかり感化されてしまい、いつかトライしてみようと思いました。なのですがまず、塊の状態で鰹節を売っているお店がほとんどありません。珍しく置いてあっても、結構な価格だったりしました。ある日、新宿の富澤商店で手頃な品を見付けて、思い切って買いました。で、ナイフで削ってみると…実に実に難しい!!ちょっと削るだけで、汗がにじんできます。ダシを取るくらいの量なんて、自分には絶対無理です。しかも美しいなんてほど遠いレベルです。高村光太郎って、やっぱりすごい人なんだなぁ。文字通り痛感しました。
さて、画像のつまみ&ウイスキーを実食・実飲してみます。
「その2」でも書きましたが、ボウモア12年の特徴は鰹節を思わせるようなスモーキーな刺激です。これと実際の鰹節とは、合いやすいはず。
ポイントは、ボウモア12年に少し加水してアルコールのアタックを抑えることかも?と自分では感じました。アルコール40%はウイスキー単体としてはなめらかに感じられる部類ですけれど、冷奴のように水分多めの食べ物と一緒だと、パワーがあり過ぎな印象です。かと言って1:1くらいまで希釈すると、スモーキーさが消えてしまいます。仮にボウモア12年が30mlだとしたら、5~10mlくらいの水を、香りと味の様子を見ながら加えていくのが良いだろう、と思います。
豆腐は、木綿でも絹でも。削りたての鰹節を使うと、香りが違います。小分けのパックになっている削り節も、もちろん悪くないです。ネギは白ネギです。しょう油をちょっとかけて、食べてみます。
次は、少しだけ加水したボウモアをひと口。鰹節・ネギ・しょう油の香りハーモニーに、ボウモアのスモーキーさが寄り添います。これは合いますね。箸も進みます。しばらく続けていると、ボウモアの中にあるバニラのような甘さも引き立ってきますよ。
忘れてはいけないのは、ベースに豆腐があること、です。マメ類はウイスキーに合わせやすい、というのが持論であります。