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初心(あるいは所信?)

 昨日。3連休の最終日・成人の日でした。
 13:00開店~日没頃までかなりヒマだったので、「新成人のアナタ。振袖着用なら500円で飲み放題ヨッ!」などとヤケクソな販促でもしてやろうかと思案したのですが、そんなことをしても悲しくなるだけで終わりそうなので、やめました。
 最近白髪が見え隠れしてきた、36歳のKであります。

 時間があったので、本棚をガサガサいじって売りダマを少し増やしました。それが原因なのか、昨夜は本に注目してくださるお客さんがいらっしゃって、とても嬉しかったです。

 思い起こせば、約1年半前…真夏でした。確か、8月の終わり頃だったと思います。ビニールシート1枚と、自宅で眠っていた本約50冊を持って井の頭公園へ行きました。
 現在では何かとウルサいらしいですが、その頃の井の頭公園は勝手に露店を出せるような雰囲気があり、私はそこで本を売ってみようと考えたのです。考えた、とは言っても私のオリジナルなアイデアでも何でもなくて、中目黒・南青山の有名古書店・COW BOOKSの松浦弥太郎さんの著書に書いてあったことをヒントにしただけのことなのですけどね。
 ともかく、地べたに広げたシートに本を並べてみてびっくりしました。立ち止って本を眺めて、という人がいるだけで≪何と奇特な≫と密かに驚いていたのですが…

通りがかりのお客様(以下X様):「ここにある本のセレクトは、誰が?」
K:「私、ですけど。」
X様:「本屋さん、なんですか。」
K:「いやいやいや。違います。普通に会社員やってますよ。」
X様:「ほぅ。じゃ、自分で読んだ本なんですか。」
K:「ええ。途中で読むのをやめちゃったり、買ったきりで読めてない本もありますが。」
X様:「ふーん。特にジャンルが決まっている、ってわけでもないんですね。」
K:「はい。そのへんは、テキトーなんで…」
X様:「へぇ。でも、いいですね。つまらない本がない。」
K:「そうですか?ありがとうございますっ。」
X様:「阿部謹也の本なんかも、読んだのですか。」
K:「あっ、これ(『ハーメルンの笛吹き男』)だけですけど。昔、学校で強制的に読まされまして。ただ、興味深い内容でした。難しかったですけど、歴史研究の筋道は良くわかりました。」
X様:「最近、この人の自伝が出ましたね。(この後しばらく、阿部謹也に関するお話;知らないことばかり…)」
K:「あぁ、とても勉強になります。ありがとうございます。」
X様:「いえいえ。面白いことしてますね。頑張ってください。」

 …と、こんな調子でコミュニケーションが生まれてくるのです。
 本は、そう簡単には売れませんでした。しかし、全くの見ず知らず・公園で偶然遭遇した者同士でこんな対話ができるということが、私には非常に刺激的だったのです。
 
 昨夜、KT女史に導かれて初来店の方々と、本に関するお話がいろいろできました。しかも、お買い上げまで!!
 そんな至上の喜びの中、かつての路上型実験古書店を思い出しておりました。あの時に感じていたこと。忘れたくないですねぇ。 

 追伸:Thanks to KT氏。名刺の追加製作、迅速な対応で感激です。

 (K)
by connection1970 | 2007-01-09 11:57 | 本に関する話題 | Comments(2)
Commented by ricecocoa at 2007-01-09 18:59 x
最近、人がその人として生きるということを考えています。けれど、じっと考えていても、なかなか、答えは出てこなくて。試行錯誤ですね、何もかも。あけましておめでとうございます。そして、今年がKにとってより実りの多い年になりますように。
Commented by connection1970 at 2007-01-10 20:25
>ricecocoa様
 コメントありがとうございます。試行錯誤。コネクシオンもまさにそれですよ。
 開店の挨拶もきちんとせず、申し訳ありませんでした。こんな感じで、過ごしております。本年も宜しくお願い致します。
 お暇なときには、遊びに来てみてくださいね。
 (K)
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